やめて良かったもの 乳がん日記

年賀状をやめました(がん治療でやめて良かったもの①)

2020年11月21日

タモキシフェン176日目 ラストケモ249日目 ラスト放射線142日目 手術後423日目

私が年賀状をやめたきっかけ

今年も後1ヵ月と少しとなりました。
以前ならこの時期は、「年賀状の用意をしないと…(ああ、めんどくさい、やりたくない)」と気持ちでざわざわしていました。

こどもの頃は書くのも頂くのも嬉しかった年賀状ですが、だんだん重荷になってくるんですよね。
ここ数年は業者に頼んで200枚ほど作成してもらっていましたが、それでも住所録の整理や一言メッセージが負担で負担で。
それでも、「年賀状は出さなければならないもの」という呪いを勝手に自分でかけてしまっていたように思います。

しかし昨年11月に抗がん剤治療がスタートしてからは、心身ともに年賀状どころではなくなりました。

「嫌われてもいい、年賀状なんて無理!私は自分を大切にする!年賀状より命が大事じゃ~!」

自分のリソースは全て治療に注ぎたかったのです。
というより、とても年賀状に気をまわす気力・体力は残っていませんでした。
エイヤ!と年賀状をやめる踏ん切りがついたの、はからずも病気がきっかけだったのです。

 

年賀状をやめて良かったメリット5つ

 

結果として、年賀状を辞めて本当に本当に良かったです。
なんでもっと早く辞めなかったのだろうと思うほどで、まさに呪いがとけた状態です。
良かった点を列挙してみますね。

1,忙しい年末に時間ができた
2,年末年始に精神的ゆとりができた
3,住所録の整理が不要
4,個人情報をばらまくことがない安心感
5,はがき代と作成代など約3万円浮いた

時間的余裕、精神的余裕は自分で作るものですが、年賀状をやめるだけでぐっとゆとりが増えてきます。
今となっては、なぜ数万円かけて苦行をしていたんだろうと思います。

そして、大きいのは「4,個人情報をばらまくことがない安心感」です。

 

年賀状をやめることで個人情報を守るという視点

この個人情報は、
①自分の個人情報
②相手の個人情報、の2種類を指します。

年賀状には住所・名前・パーソナルな報告・写真など、かなりの情報が盛り込まれています。
それも自分と相手の両者の情報です。
誤配送や迷子になることもある年賀状、知らない人のところへこれだけの情報が届くことはリスクがあります。
また、ポストでの郵便物の抜き取りをされる可能性もありますから、年賀状をはじめ郵便物そのものも減らしていきたいところです。

年賀状における個人情報に関する危惧は以前からあったのですが、なかなか踏ん切りがつきませんでした。

年賀状をやめるデメリット

 

結果として、年賀状をやめるデメリットはほとんどありませんが、
まだ年賀状を書いているけどやめられない人たちの気持ちとしては、次のようなものではないでしょうか。

1,今後の人間関係に影響がある(職場、親族、友人など)
2,ライフイベントなどの報告ができない(結婚、出産、近況報告など)
3, 住所管理ができなくなる(引っ越しのお知らせを年賀状で知ることが多い)
4,マウンティングができなくなる(ここぞとばかり幸せアピールをする)
5,年に1度のご挨拶ができないのは寂しい(ポジティブに書きたい気持ちが強いのなら辞める必要はなし)

これ、よ~く考えてみると、代替手段が別にあるか不要かのどちらかなんですよね。

1.年賀状で今後影響あるような人間関係なんて、必要なのだろうか

ご挨拶の代替手段として、LINEやFacebook、Twitter、InstagramなどのSNSがあります。
実感としては、SNSで十分。
SNSでつながっていない大切な人(高齢の恩師や親せきなど)がいる場合は、直接会うか、その人たちだけ数枚書けばいいのではないでしょうか。
そもそも、年賀状はお正月に自宅を訪問してご挨拶するという慣習を簡略化したものです。
次の簡略化の流れとしてオンラインでのご挨拶は、時代の流れともいえそうです。

年賀状でしかつながっていない関係もそれはそれで素敵だなと思っていたのですが、これは私が元気だったからこその感情だと気づきました。
心身共に余裕がないときに、貴重なリソースを削ってまでわざわざ年賀状を優先させる理由はないのです。
年賀状がなくても、大切な人間関係は続きます。
それでごちゃごちゃ言われるような人間関係は、それまでと思って、さっさと距離をおいてもいいのかもしれません。

 

2.ライフイベントの報告は、年賀状ではなくSNSかメールか直接会えばいい

私も以前、年賀状は年に一度の近況報告をする大切なものだと思っていました。それが礼儀だと。
しかし、本当にそうでしょうか?
大切な報告ならば直接会うか電話しますし、SNSでもメールでも可能です。

そして、そもそもライフイベントという個人的な変化を、社会的にたくさんの人に伝えなければいけないというのも「呪い」の1つのように思います。
伝えたいなと思う人に、ベストな方法で伝えるのが本来の姿ではないでしょうか。
それが手紙でもいいんです。
なにも、年に一度「報告しなければならない」わけではないし、人は他人のことをそこまで知りたいわけじゃないんですよね。

3.住所等は必要になったときに尋ねればいい

そもそも大量の住所が必要な時って、仕事ではなく個人レベルでは年賀状のときだけではないでしょうか?
住所や電話番号という情報は、ネットやSNSでつながることが主流となった今、コミュニケーションではあまり必要ではないように感じます。
一方で、名前・住所・電話番号は、個人情報としてとても重い大切なものです。

お中元やお歳暮、クリスマスプレゼントやお祝いなどを送るときは、その都度相手に住所を聞けばよいでしょう
「〇〇を送りたいから、住所を教えてください」と、その理由を伝えた上で個人情報を尋ねるほうが、相手も安心するはず

4.マウンティングすることからも、マウンティングされることからも解放されよう

SNSを見るとモヤモヤするタイプの人は、きっと以前は年賀状を見るたびにモヤモヤしていたのではないでしょうか。
わざわざ新年の挨拶にネガティブのことを書くこともないので、前向きな目標だったり、昨年の成果や良かったこと、旅先の楽しい思い出などが写真とともに送られてくるのは当然といえば当然です。
とはいえ、そのときの精神状況によっては、マウンティングと感じることもあるんですよね。
失恋して落ち込んでいるときに、「結婚しました!」というラブラブの写真を年賀状で見て新年からますます落ち込んだり。
「1歳になりました」と赤ちゃんのドアップを見て、誰やねん?みたいなことも。
もちろん、普通に心の余裕のあるときは、どんな報告も嬉しいし、新年から幸せのおすそわけを頂いた気持ちになります。

世の中にはいろんな人がいて、みんなそれぞれその時の事情が異なります。
SNSならば「見ない」(ミュートやブロック)という自衛手段をとることができますが、年賀状は一方的に送られてくるもの。
今から振り返ると、私の年賀状は挨拶の押し売りだったのかもしれません。

 

5.それでも年賀状がないと寂しいと感じるならば、年賀状を書こう

かつて元気で心と体と時間に余裕のあった私は、年に一度、相手のことを思い出しながら住所と名前を手書きする時間が好きでした。
元気かな?どうしているかな?と相手へ思いをはせながら書く時間は、とても幸せな大切な時間でした。

このワクワクした思いを維持できるならば、きっとまだ年賀状を続けていたと思います。
そして、相手を思うワクワクした気持ちって、はがきに織り込まれて相手に伝わるんですよね。

その気持ちがある人は、きっと年賀状を書くことも頂くことも楽しいはずです。
ちょっと面倒と思っても楽しみながら作成できる人は、今年も素敵な年賀状を書かれることでしょう。

結論として、心身に負担か?、楽しみか?、どちらが強いかで年賀状を書くかどうか、決めたらいいのではないでしょうか。

 

 

年賀状をやめるための準備

 

私は強制的にエイヤッと年賀状をやめて、その年に年賀状を送ってくれた方へは寒中見舞いでお返事を書きました。

スマートな方法としては、「今年を最後とさせていただきます」というラスト年賀状を作成するという方法もありますが、これは余裕があればでいい思います。

最後の年賀状を書くべきか・おすすめ文面

余裕があれば、最後の年賀状を作成してもいいかもしれません。
私自身も、「今年が最後の年賀状です」という年賀状を以前から頂くこともあり、当時は「丁寧な人だな」という印象をもちました。一方で、住所録に「来年から年賀状不要」の項目を作ったりと、かえって作業が増えたのも事実です。

これも、自分自身が「最後の年賀状で、相手に挨拶をしたいかどうか」で決められるといいと思います。

【文面の骨格】

「〇〇歳になったことをきっかけに」「退職を機に」などライフイベントを理由にする
理由は入れずに、「まこに勝手ながら」で始まってもOK
「今年を最後に年賀状を卒業させていただくとに致しました」「来年より、新年の挨拶を控えさせて頂きます」
「今後とも末永いお付き合いにほどよろしくお願い致します」(メアドやSNSを併記してもよい)

(例)

惑の40歳となったことを区切りに、年賀状での新年のご挨拶を控えさせていただくことと致しました。今後とも引き続きお付き合いのほどよろしくお願いいたします

つまりは、「年賀状はもう書かないからね、いらないからね、察してね」という文章です。

 

年賀状は書かずに、寒中見舞いでの対応で十分

 

私は、寒中見舞いのお返事でお知らせパターンです。
その年に届いた年賀状にお返事という形で1月下旬(1/15~2/3の間)に寒中見舞いを作成します。
この時期は、年末の忙しさに比べて時間的にも精神的にも余裕があるので、丁寧に書くことができます。
その際に「今回を最後に新年のご挨拶を卒業させていただきます^^」といった一言を添えています。

そうすることで、年を経るごとに年賀状は減ってくると目論んでいます。
それでも年賀状が送られてくる場合は、ありがたいことなので、もうその人とは年賀状での太い縁があるんだと思って、年賀状と寒中見舞いのお付き合いをさせていただく予定です。

 

年賀状をやめたい人の一助になれば幸いです

これまで実体験をもとにつらつらと書いてきましたが、
決して年賀状そのものや年賀所を作成する人を、否定したり非難するものではありません。

時代とともに、書きたい人は書き、書きたくない人は書かない、という自由な空気感になりつつあると思います。

そんななか、かつての私のように「書かなければならない」という呪縛にとらわれれている人がいるならば、その呪いを解いて、少しでも背中が押せたら幸いです。
特に、闘病生活の方は、自分のことを一番に考えてくださいね。
自分を大切に

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